気力が追いつかない、ということがあまりないほう
というか、
いつも比較的気力で乗り切ってきたけど、
今年の企画を立てるにあたっては、
いろんなことがギリギリになってしまい、
なんでこんなこともっと早くになんとかしなかったのかな、
っことがたくさんあった。
単純に忙しかったというのもある。
すこたんが終わってから今回の稽古が始まるまで、
けっこうな仕事をした。
クオリティは下げたらいけない仕事ばかり。
いや。下げていい仕事なんて基本としてないけど。
しかも資料たくさん読まないといけないものばかり。
不安のあまり資料が毎日、どんどん届き、
届いたら読むしかないのだけど、
なんでしょうね。あの。資料を読んでるときの
仕事してる実感のないかんじ。
正直、いま、このブログを書いているほうがずっと、
仕事しているという実感を得られる。
でもまあ6月現在、書き仕事に関しては、
「Secret War-ひみつせん-」含めて、
いちおうのひと段落はついている。
それと並行して進める
企画に関しての仕事が珍しく辛かった。
毎日、あれとこれとそれをやらないと
(主にメールか電話)
と思ってはいるんだけど、
気がつくと日が暮れ、深夜になっている。
なぜかたまにやってくる、
とつぜんメール書ける日や電話できる日に
書いたり掛けたりするしかない。
もともと得意なほうじゃないけど、
それにしたって目にあまるていたらくだった。
愚痴めいたことはこれくらいにして。
稽古して、小屋入りして、
まもなく本番なんだけど、
もちろんわたしの準備の悪さを起因とした
問題がゼロというわけじゃないけど、
稽古場がとてもとても素晴らしかった。
これに甘んじちゃいけなくて
来年度はもう少しきちんと早めに準備したいけど、
ほんとう助かりました、という稽古場だった。
諸事情で稽古期間がいつもより少しだけ
短かったのだけど、
その短い稽古期間、まったく稽古が停滞しなかった。
俳優からの提案で何度もテキストを変えたし、
演出も変えた。
わたしが俳優に対してできた仕事もちゃんとあったと思う。
みんなで持ち寄って作品が磨かれていった。
三浦透子ちゃんとの作業はいつもほんとに楽しくて、
ラストの大切なあたりはなんどもなんども話して、
トライして、
これでよさそうだね、が一致して、彼女が笑顔になる。
これでこのシーンは生きたな、とわたしも思う。
そんなふうに稽古場が一歩前進する瞬間が何度も何度もあった。
そんな風に稽古場のかたちを作ってくれました。
大谷亮介さんのチャーミングがただごとじゃなくなってきた。
すごく複雑ですごく難しい役だけど、
その難しさを表現したいわけじゃない。
でも大谷さんがすごいなあって思うところは、
おそらく自分で考えてらっしゃる以上に、
いつのまにか役のコンテキストがはいったうえでの
明るさや笑顔になっていることだ。
いちばん年齢がうえなのに誰よりも素直で誰よりもひたむき。
そんなチャーミングには誰も勝てない。
佐野さんは、ザ・佐野っていう役なんだけど、
役については、劇場でお確かめください、としか言えないです。
だって軍人でスパイで中間管理職で、やや悪ですよ。笑
なんだかんだと演劇が好きなひとなので、
稽古場にいてとても楽しそうです。
佐野さんが楽しいなら間違ってないってことかな、
と思えます。
ししどさん。いつもいちばん若い役をやってもらってる
イメージだったんですが、
ちょっと待って、ししーはもう大人よってわたしが気づき、
今回、大人な役を書きました。
すごくいいんですよ。とても素敵なんです。
どの役が好きとか作家はあまりないものなんですが、
ししどさんの役は、とても好きです。
こういうある意味地味な女性を素敵に演じられる俳優が
増えていけばなって、地味な役が好きなわたしは思います。
森下亮さん。
なんでしょうね。森下さんがそこにいるだけで、
座組のポジティブさが、3倍くらいになるかんじ。
戦時中なんだけど、
いわゆる戦時中というイメージとも違う時間を生きた人たちの
ニュートラルを体現するような役で、
いないとゼロ地点がわからない、
そんな大切なゼロポジションをとても楽しそうに
演じてくれています。
北浦愛ちゃん。
初めて組みましたが、すごく準備して、
でもなんの準備もしないで手ぶらで来たみたいに
演じられる俳優さんです。
お芝居のなかでいちばん子供から大人になる役なのですが、
そこもしっかり演じてくれています。
前半の無邪気なかわいい笑顔から、
ラスト付近の笑顔との差異、ご注目ください。
松村武さん。
いや。もうやっぱり凄いです。
演出面でも控え目に、でも気になったことを
指摘してくれて、作品の底上げをしてくれました。
自分のやったことを引き受けて、
いつも複雑な思いを持ちつつ、それを表に出さない、
難しい役だと思うのですが、
そのすべてがぜんぶちゃんと見える演技です。
宮崎秋人くん。
どの役もそれはそうなんだけど、この役しくじったら
作品死ぬなって役はあるもので、
それが宮崎くん演じる桑沢です。
ここのところ書いて演出しているわたしが
息を呑むような芝居をしてくれていて、
本番とてもたのしみです。
テキレジとかのアイデアも出してくれて、
マジメさと自由さがとてもいい塩梅で同居する俳優さん。
注目していただきたいです。
坂本慶介くん。共通の知人から、
演出家がみんな慶介に夢中になっちゃうんです、とは聞いてました。
そんなことにはならないぞ、と思ってたのに、
初日から夢中でした。
そして6月7日現在いまも夢中は継続しており、
最初の夢中とはまた質の違う信頼を伴った夢中になっています。
わたしの言ったことで彼には思いもよらないことも
たくさんあったと思うのですが、
ちょっとへえっそんなこと言うんだって顔をして、
わかりましたって言って、ぜったいに演技を更新してくれます。
しかも新鮮な文体で。やりとりがほんとにたのしい。
いや。書きだしたら長々俳優のこと書いてしまったけど、
書きたかったのは稽古場にいてくれるスタッフさんの
ことでした。
こんな来る人来る人素晴らしいってことあるのかな、
っていう、
日々、マンパワーという名の
ギフトボックスが届くような稽古場で、
すべてのお仕事に感謝しかありません。
なので稽古場常駐のスタッフさんをご紹介。
なんでかなあ、と思ってたんですが、
能力とかマジメさとかもちろんあると思うんですが、
みんなほんとに演劇が好き。たぶん。
隣で誰より座組のことを愛してくれた演出助手の公平くん、
座組愛のライバルでした。
長く小劇場の座長さんもやってらしたので、
小劇場の至らぬところも目をつぶりつつ、
とにかくポジティブにやってくださってありがたい
しかありませんでした。
演出部さんのスケジュールの関係で、
舞台監督をしてくれる金子裕明さんが稽古場に
ずっといてくれました。
芝居のことよく気が付く人だな、と思ったらそもそも
演出もやられるんだそうです。
最後は衣裳の相談とかまで乗ってくれてました。
頼もしかったです。
途中合流の演出部 津村さんは頼りがいのある
ハイパーそうな空気感を滲みださせてます。
まだそんなにお話できてないんですが、
ザ・プロってかんじです。
作ってくれた小道具が凄すぎて俳優がビックリしてました。
衣裳進行にお声がけするのがほんとうに遅れました。
大切で、いいひとはすぐいなくなっちゃうポジションなのに。
なのに来てくれた小林さんが素晴らしくて、
なんの不安もなくお任せできるってこういうことかな、
と思いました。
最小の説明でぜんぶわかってくれて、動いてくれています。
小柄で可愛い方なのに、稽古場搬出のとき、
めっちゃ重いリノリウムをひょいっと運ぶ姿が
素敵すぎました(衣裳さんなので運ぶ必要はない)
音響オペレーターの岡田悠さん。
お芝居好きなんですねっていうのが、
オペでわかるものですね。
今回プラン的にも難しいのですが、
繊細に出していただいて感謝です。
稽古場についてくれた制作は及川晴日ちゃんと
吉乃ルナちゃん。
わたしの手配がこちらも遅くなったせいで、
負担のかかるスイッチもありましたが、
ふたりともとても素敵に場にいてくれて助かりました。
この他、中国語指導のイーランさん、
所作指導で急遽来てくれた川口圭子さん、
みんなホレボレするようなプロのお仕事をしてくださいました。
ほか毎回やってくれているスタッフが素晴らしいのは、
長すぎるので思い切って(?)省略します。
最後に。
これもギリギリまで悩んでいて、
それなのに素晴らしい布陣になったアフタートークゲスト
をご紹介します。
6/10 13時の回が ジャーナリストの日野行介さん
日野さんにお願いできないかしら・・・と思っていたら、
別件で偶然連絡が来て
→しかもほとんど連絡なんて取りあってないのに
そのまますぐに決めていただきました。
調査報道といえばあたりまえって思っちゃうかもしれませんが、
とにかく信じられないくらい地道な調査で、
ブラックボックスの中身を可視化していくようなジャーナリスト
です。秘密戦と絡めたお話ができると面白いなって思ってます。
6/16 13時の回 緊急トークです
わたしと三浦透子さんでお話します。
ふたりでしっかり話せることが稽古前にお会いしたとき
くらいしかなかったので楽しみです。
今回の作品のことばかりじゃなくていろんなこと聞きますよ。
わたしも取材を得意とする劇作家ですので。笑。
6/17 18時30分の回
登戸資料館館長の山田朗さんに来ていただけることになりました。
これはみなさん楽しみですよね。楽しみにしてください。
わたしも楽しみです。
あちこち感謝しながら、明日開幕します。
お待ちしております。