神話、夜の果ての

いつぶりなんだ。ブログ書くの。一年ぶりくらいみたいです。

その間に「アンネの日」の再演も終わってた。

そして、「アンネの日」が終わってから、
わたしは机の前の置物と化していました。
書いてました。ずーっと。そして、今も書き続けています。
このお仕事についてはそうですねえ。
秋くらいにはお知らせできるのではと。
机の前に据え置きですが、
まあまあ大冒険な毎日を送ってまして、
いろんな方の力を借りつつ、
どこまで遠くに行けるか日々考え続けております。
でも夢中でお仕事できているのは幸せなことですね。
お仕事は常に夢中でやらないといけないですけどね。

そんな中、稽古も始まったのです。
タイトルは「神話、夜の果ての」
最近もうずーっとそうなのですが、この作品も
資料読みながら遠吠えしちゃいたいくらいたいへんでした。
自分の想像力がまったく足りてないなと思い知らされました。
そんな新作は、
カルト宗教に親をとられた子供たちの物語です。
たいへんじゃなかったら嘘です。
インスタントにやっていいテーマでも
やれるテーマでもない。

いま、座組で戯曲をじっくり読んでるんですが、
戯曲のデキはさておいても、
集まってくれた俳優の演技がとても好きで
演出家としての共同作業もさせていただいて
ほんとに幸運だな、と思っています。

ナイロン100℃の廣川三憲さん
ほれぼれするくらいよい声です。
今回の俳優さんはみんなそうですが、
セリフの意味やその方向性がとてもよくわかる。
声がいい、かつぜつがいいだけではセリフというのは
聞こえてこないもので、
丁寧に取り組んでいただいているなあ、と思います。
はじめてご一緒していますが、
すでにして全幅の信頼を勝手に寄せております。

わたしの作品に何度も出てくれている杉木隆幸さん
うちの公演でご一緒するのはひさしぶりです。
誠実さと自分勝手さと狂気が同居する役です。
こういういい方をされるとご本人はもしかしたら
不本意かもしれませんが、
あてがきなのかなと思うくらいハマっています。
立ち稽古が楽しみすぎる。

そして若手が3人、ちょっと毎日驚いています。
川島鈴遥ちゃんがだんだん打ち解けてきてくれていますが、
男性ふたりはほんとに静かで、
休憩時間もじーっと椅子に座っていて、
たまにあれ稽古場にはいまマネキンしかいないのかな、
と思うことがあるくらいなのですが、
(そんなとき廣川さんと杉木さんは喫煙に行っています)
演技するとねえ。役に生命が宿ります。
ほんとに凄い。

田中亨さん。
はじめてご一緒しますが、舞台はいろいろ拝見していました。
先日デカローグの6では中心になるトメクを演じていました。
素敵でしたよね~。いわゆるストーカーの役なので、
通常であれば、なかなか共感しづらいハズなのですが、
手首を切ってしまうシーンでは劇場全体のひとが
男女問わず、トメクを抱きしめたいと思ってしまったのでは
ないでしょうか。
初読から素敵なのですが、
ちょっとサジェッションを入れたあとの変化がまた素敵です。
次、その次と大きい舞台が決まっているみたいで、
これからの舞台芸術にとってとても大切なひとになるはずの25歳。
相応しい役が書けたと思っております。
ぜひ見てほしい。

そして川島鈴遥ちゃん。
映像資料で出演お願いすることってまずないのですが、
一見して、探していたひとがいると思いました。
というかむしろ鈴遥ちゃんを見て、
戯曲が動き出しました。
いなかったらぜんぜん別な戯曲になっていたと思います。
ほぼ初舞台だそうですが、声もよく通り、明瞭で、
なんの不安もありません。
映像でもアッというまに知られたひとになっちゃいそうですが、
これを機会に舞台を好きになってもらって、
ぜひ舞台にも継続的に出てほしい。
他のひとに出しているノートにも反応し、
演技が変わっていくので、
演出家にとってはとても心強い存在でもあります。

そして坂本慶介くん。
「secret war-ひみつせん-」で
生物兵器開発に関わる化学者を演じてくれました。
その後、いろんな舞台で拝見しましたが、
舞台が好きだな、と思う時も、
わたしには合わなかったかも、と思う時も、
慶介くんの演技はいつも同じだけ大好きでした。
今回の戯曲は去年のスローターハウスから
さらに研ぎ澄まされた
もしちゃんと創ることができたなら
見ているだけで全身が痛くなる作品になるはずです。
その真ん中に立つ慶介くんの役は、
もはや書いたわたしにも意味がわからないくらい
難しいたいへんな役なのですが、
ブレーキを踏まずに書ききりました。
そんな戯曲に、
この役をくれてありがとう、と言ってくれて
とてもありがたかった。
お互い手を放すことなく、
より高い場所を目指したいです。

そして杉浦充さんのこれ以上研ぎ澄ませない美術プラン。
俳優の、身体と、言葉しかない。
明日から立ち稽古という今日、
もしかしたら不可能かも、と思うくらい難しそうですが、
余計なものを加えない、
俳優を見せるという軸をブラさない、
まずはその決意をもって稽古場に行きたいと思います。
演出プランなんてものの存在をお客様にみせたくない。

毎回、公演のあとは、
劇場が消滅してしまうくらいに
命を燃やし尽くしていきます。
燃やし尽くしてくれると思います。

ぜひ立ち会っていただきたいです。
劇場でお待ちしています。

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詩森ろば
serial number(風琴工房改め)の劇作家・演出家です。

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